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チラシ印刷の袋断裁と化粧断裁の違い[続編]入稿データのサイズ(寸法)

化粧断裁と袋断裁の入稿データのサイズ

 

前回の記事「チラシ印刷における袋断裁と化粧断裁の違いとは」の続編で、今回はチラシ等の印刷サイズごとの入稿データのサイズ(寸法)をお伝えします。

尚、化粧断裁は規格サイズですが、袋断裁(紙の周囲に白フチあり)の仕上げ寸法(輪転サイズ)や最大絵柄寸法(印刷可能範囲)は印刷会社によって異なりますので、あくまでも参考程度とお考えください。(ここに掲載する輪転サイズは広告宣伝ドットコムにご入稿いただく際の寸法です)

 

オフセット輪転チラシ(折込チラシ)の仕上げ寸法と最大絵柄寸法

袋断裁(紙の周囲に白フチあり)が存在するのは、おおよそB3、B4、B5サイズの大部数印刷(1万部以上)くらいです。A版の印刷(A4やA3など)は化粧断裁(正寸仕上げ、フチなし印刷)が基本ですので、ここではB3、B4、B5サイズの袋断裁の場合の仕上げ寸法と最大絵柄寸法を記載しておきます。

【輪転サイズ】 B3(横型) B4(縦型) B5(縦型)
最大絵柄寸法(印刷可能範囲) 524×364mm 257×364mm 181×256mm
仕上げ寸法(白フチ含む) 545×382mm 273×383mm  191×272mm

 

化粧断裁(正寸仕上げ、フチなし印刷)の仕上げ寸法

化粧断裁の場合は前述のとおり規格サイズになります。ただし、フチなし印刷(紙の端まで印刷)にしたい場合は、断裁位置(正寸、規格サイズ)の外に3mmの塗り足しが必要になります。(※塗り足しについてはあらためて記事を書きますので、今回は割愛します。)

化粧断裁の仕上げサイズ

(※こちらは以前に表組を作成していたので、そのまま貼りました。手抜きでスイマセン・・・。)

印刷データ入稿の際の参考にどうぞ。

 

 

チラシ印刷における袋断裁と化粧断裁の違いとは

袋断裁と化粧断裁の違い

 

折込チラシなどの大部数B3、B4チラシの断裁方法は袋断裁

オフセット印刷の場合、A4サイズやA3サイズのチラシでは化粧断裁(いわゆるフチ無し印刷)が標準となります。しかし、折込チラシのような大部数のB3チラシやB4チラシを印刷(オフセット輪転印刷という印刷方法)する際には、標準的な断裁方法は袋断裁となります。

袋断裁とはどのような断裁方法なのか。また、これらの断裁方法の違いについても確認しておきましょう。

 

化粧断裁と袋断裁の違い

前述のとおり、オフセット印刷ではA4サイズやA3サイズのチラシの標準的な断裁方法は、化粧断裁(上の写真左)です。絵柄が紙の端まで印刷されているのがわかります。A4やA3のチラシだけでなく、ポスターやパンフレットなど多くの印刷物が化粧断裁という方法でフチ無し仕上げになります。

それに対し、折込チラシのような大部数(概ね1〜2万部以上)のB3チラシやB4チラシの印刷は、印刷方法が異なる(オフセット輪転印刷と呼ばれ、ロール紙に印刷する)ため、断裁方法も異なってきます。

オフセット輪転印刷では袋断裁と呼ばれる断裁方法が標準となり、大きな特徴としては周囲に1〜1.5cm幅くらいの白いフチが出来ます(上の写真右)。

 

新聞折込の用紙サイズ

チラシの新聞折込をお考えの場合、チラシのサイズによって折込料金が変わってきますので、紙の周囲に白いフチがあるかどうかでサイズがどのようになるのか気になりますよね?

でも安心してください。

白フチがあるとB4サイズやB3サイズよりも仕上がりサイズは大きくなりますが、いずれも新聞折込の用紙サイズはB4サイズやB3サイズとしてみなされますので、折込料金もB4やB3と同じです。

 

大部数のB3チラシやB4チラシをフチ無し印刷にできる?

印刷方法の性質だからといって、B3チラシやB4チラシには必ず白いフチが付いてくるとなると、デザイン的にも「う〜ん・・・」となるときがありますよね。

標準では袋断裁になりますが、オプションで化粧断裁にすることができます。(別途、断裁料がかかります)

ただし印刷会社さんによっては、確認もせず、当たり前のように白フチが付いた状態で納品されることもあるので、化粧断裁(フチ無し印刷)にしたい場合は事前に印刷会社さん伝えておきましょう。

 

 

印刷データ入稿におけるフォルダの圧縮方法

印刷の入稿データ圧縮方法

印刷データ入稿にはファイルを圧縮する

印刷会社にデータ入稿する時など、大容量データを送信する場合には、送信容量を軽減するため、ファイルを圧縮する必要があります。

印刷データの場合はページ毎や見開き毎に1ファイルを作成するため、1つの印刷物を制作するために複数のファイルを作成することになります。出力ファイルのほかにもリンク画像や出力見本のファイルがある場合には、それらをまとめて1枚の圧縮ファイルにして入稿することになります。

 

印刷用の入稿データをフォルダにまとめて圧縮

印刷に必要な複数のファイルを1枚の圧縮ファイルにするためには、すべてファイルを1つフォルダ中に入れ、そフォルダを丸ごと圧縮します。その方法をOS別に簡単にご説明します。

 

フォルダ圧縮方法<WINDOWS場合>

  1. 印刷に必要な全ファイル(全ページの出力ファイル、リンク画像、出力見本)を1つのフォルダの中に入れます。(※出力ファイル内にリンク画像がない場合や埋め込んでいる場合は出力ファイルと出力見本のみ)
  2. そのフォルダを右クリック →「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダー」で圧縮ファイル(◯◯◯.zip)が完成。

 

フォルダ圧縮方法<MAC場合>

  1. 印刷に必要な全ファイル(全ページの出力ファイル、リンク画像、出力見本)を1つのフォルダの中に入れます。(※出力ファイル内にリンク画像がない場合や埋め込んでいる場合は出力ファイルと出力見本のみ)
  2. そのフォルダを右クリック→「”(フォルダ名)”を圧縮」またはフォルダを選択した状態でファイルメニューから「”(フォルダ名)”を圧縮」で圧縮ファイル(◯◯◯.zip)が完成。

※ZIP形式で圧縮しているため、圧縮したファイル名後ろに「.zip」「.sit」という拡張子が付きます。

 

尚、広告宣伝ドットコムのWEB入稿フォームも圧縮ファイルみご送付いただける仕様となっておりますので、お手数ですが上記の方法で圧縮したファイルをご入稿ください。


【広告宣伝ドットコムのWEB入稿フォーム】

https://www.koukokusenden.com/upload/form1.php

 

印刷データにJPEG画像を使用する際のJPEGオプション設定

印刷データにJPEG画像を使用する際のJPEGオプション設定について簡単にご説明します。

 

「ベースライン」と「プログレッシブ」の違いは?

これは単純に表示方法の違いです。

例えばホームページを閲覧するときに、貼ってある画像を上から徐々に読み込んで表示するのが「ベースライン」、それに対して、画像全体を最初に低解像度で表示し、徐々に高解像度で表示していく方式が「プログレッシブ」です。閲覧する方の環境がプログレッシブの画像に対応していない場合は正しく表示されないため、注意が必要です。

 

印刷の入稿データの場合はどの方式?

印刷の入稿データに使用するJPEG画像に「プログレッシブ」を選択すると、印刷会社での変換時などに不具合が生じる場合があります。事前にトラブルを回避するためにも、印刷データにJPEG画像をリンクまたは埋め込む場合には、「ベースライン(標準)」を選択してください。画像オプションはなるべく「12」(低圧縮率)が望ましいです。

jpegoption

 

 

チラシの反響を上げるテクニックその3「レスポンスデバイス」

チラシ反響講座レスポンスデバイス

広告宣伝ドットコムの運営会社、株式会社エクスプライドの代表取締役、大阪の広告戦略アドバイザー&AFP、山田ヨシヒロです。

今回は、チラシの反響を上げるテクニックの第3回目、「レスポンスデバイス」についてお話しします。

 

レスポンスデバイスとは

チラシに興味を持った方があなたの会社に問い合わせる際の連絡手段、それがレスポンスデバイスです。主に電話、ファックス、メール、ホームページ、携帯サイトなどが一般的かと思います。

 

利用しやすい手段は人それぞれ

レスポンスデバイスを電話しか用意していないチラシ、メールフォームしか用意していないホームページなどをよく目にします。しかし、これは消費者の心理や都合をまったく考えておらず、不親切と言わざるを得ません。電話ですぐに聞きたい人もいれば、直接話すのは億劫だからメールで問い合わせたい人、チラシを見る時間帯は夜だから電話は出来ないしホームページの問合せフォームから連絡する人、問い合わせる前にスマホでもう少し詳しく調べてから友人と情報をシェアする人、など様々です。年齢や性別、性格、生活リズムによっても選ぶ手段は異なります。

 

どんなレスポンスデバイスを用意しておけばいいか

それは、なるべく多くのデバイスを用意しておくほうが賢明です。広告主側で取捨選択するのではなく、消費者が都合のいい方法で連絡できるようにしておくことで、取りこぼしが大幅に減りますし、何よりも親切です。

 

せっかく魅力的なチラシを制作しても、最後の最後に間口を狭めてしまうようなことは避けたいですね。

チラシの反響を上げるテクニックその1「キャッチコピーは両面に」


広告宣伝ドットコムの運営会社、株式会社エクスプライドの代表取締役、大阪の広告戦略アドバイザー&AFP、山田ヨシヒロです。

「チラシは反響がない」「折込チラシは見てもらえない」「ポスティングしても問い合わせがない」なんて話を良く耳にします。本当にそうでしょうか?

 

チラシで反響を得られる人と得られない人の違い

以前、こんなことをおっしゃる方がいました。「チラシは色々工夫して、天までやってきたけど、チラシでは反響が出ないことがわかったからもうやってない。」

「天まで」とは、つまりやり尽くしたという意味のようです。それを聞いて正直、呆れました。弊社のお客様で、その方と全く同じ商材を取り扱っている同業者さんであり、チラシでかなりの反響を上げている方がいらっしゃいるからです。事実、チラシによる集客のおかげで新規顧客を多数獲得し、取り扱い商材のメーカーから毎年表彰されておられます。

同じ業種、全く同じ商材、そして同じ「チラシ」という広告媒体を使用しているにもかかわらず、どうしてこのような違いが生まれるのでしょうか?

答えは簡単です。たくさんチラシを作ってきて反響がなかった方は、単に「たくさんチラシを作ってきただけ」なのです。つまり、「反響を得られるチラシの作り方を知らない」ということです。

チラシで高い反響を得るためには、チラシの内容だけでなく、明確な広告戦略が必要です。しかし、チラシに掲載する内容やデザイン、レイアウト、コピーライティング等のテクニック、あるいは顧客心理を先回りすることによって、ある程度の反響アップは十分可能です。

「チラシ反響アップ講座」では、そのテクニックや戦術を1つずつ公開していきたいと思います。

 

最近は両面フルカラーのチラシが主流

この十数年で印刷の価格破壊が進み、数千部程度の少部数のチラシなら、以前の10分の1程度の料金で印刷できるようになったため、最近は両面フルカラー印刷が主流になってきました。料金に関わらず、チラシは両面印刷が望ましいのですが、その理由を説明すると長くなるので今回は割愛し、また別の機会にお伝えしたいと思います。

 

キャッチコピーは両面に

キャッチコピーは皆さんご存知だと思います。商品を販売したりサービスを告知する際に広告宣伝に用いられる謳い文句のことです。

キャッチコピーはチラシにも頻繁に利用されます。なんとか反響を上げようと、広告主は魅力的なキャッチコピーを必死で考えていらっしゃいます。しかし、身の回りにある数々のチラシを見てみると、その多くはオモテ面にしか魅力的なキャッチコピーを掲載していないことがわかります。それは何故か。そこには人間の「思い込み」が深く関係しています。

 

必ずしもオモテ面から見るとは限らない

そうです。そのチラシを手に取った時、最初にオモテ面が目に入るとは限らないのです。最初に裏面を目にした方は、一瞬でそのチラシが自分にとって必要なものかどうかを判断します。つまり、裏面にもその人に刺さるメッセージがないと、興味を持ってもらうことなく「ゴミ箱行き」になるということなのです。

 

いくら動線を考えてチラシをデザインしたところで、意図した順に読み進めてもらえないと全く無意味なものになってしまいます。裏面のキャッチコピーは軽視されがちです。反響を上げるためには是非ともおさえておきたいところですね。

折込チラシ印刷のデータ作成における注意点

広告宣伝ドットコムの運営会社、株式会社エクスプライドの代表取締役、大阪の広告戦略アドバイザー&AFP、山田ヨシヒロです。

折込チラシ印刷(B4やB3のオフセット輪転印刷)のデータ作成方法は、A判の平版オフセット印刷(枚葉)とは異なります。その違いをおさらいしておきましょう

 

袋断裁と化粧断裁

チラシ印刷における断裁方法は大きく2種類あります。1つはA判(A4やA3など)のオフセット印刷などで、正寸に仕上げる化粧断裁です。断裁面が美しく、いわゆるフチなし印刷にも対応した断裁方法です。

もう1つはB判(B4やB3など)の折込チラシ印刷(オフセット輪転)で、周囲に白フチがある仕上がりになる袋断裁です。こちらはスーパーやホームセンターのチラシによく見られる断裁方法です。

 

袋断裁に塗り足しは不要

A判などのオフセット印刷の場合、裁ち落としのデザイン(絵柄が紙の端まで到達するデザイン)なら、断裁誤差(最大2mm程度)を考慮して、天地左右とも3mmずつ塗り足しを作成します。

しかし、B4やB3の折込チラシ印刷の場合、袋断裁(周囲に白フチ有り)が標準ですので、その場合は断裁誤差を考慮しなくて良いので、塗り足しを作成する必要はありません。

 

折込チラシの出稿データの寸法は?

化粧断裁の場合、データを正寸またはその四方に3mmずつ塗り足しを作成すれば良いのですが、袋断裁の折込チラシの場合、周囲の白フチの幅を考慮しなくてはなりません。例えばB4サイズの折込チラシの場合、データをB4正寸で作成しても印刷は可能ですが、周囲の白フチの幅を均等に揃えようとするなら、それを考慮した寸法のデータを作成しなくてはなりません。

印刷会社によってその寸法はマチマチですが、広告宣伝ドットコムの場合、以下のサイズ(絵柄の寸法)を推奨しています。

 B3輪転のデータ寸法 362×527mm
 B4輪転のデータ寸法 252×364mm
 B5輪転のデータ寸法 176×252mm

  ※この周囲に約1cm幅の白フチが付きます。

 

以上がA判のチラシとB判(B4やB3など)の折込チラシ印刷のデータ作成における主な相違点です。

パンフレットやカタログ作成時の疑問。「表1」「表4」って?

広告宣伝ドットコムの運営会社、株式会社エクスプライドの代表取締役、大阪の広告戦略アドバイザー&FP、山田ヨシヒロです。

パンフレットやカタログ作成において、ページ順を指定する際によく耳にする「表1」「表4」という言葉。デザイナーや印刷会社なら当然知っていますが、一般の方はあまり耳慣れないかもしれません。

 

パンフレットやカタログの表紙のページ番号の呼称

パンフレットやカタログ等、冊子の印刷においては、ページ番号を表紙と本文とで分けて考える場合があります。これは表紙と本文とで異なる紙に印刷したり、製本方法によっては背表紙が必要になるなど、それぞれ別工程で印刷することが多いためです。

表紙のページ番号は「表1」「表2」「表3」「表4」という呼び方があり、一般に言う表紙を「表1」、裏表紙を「表4」、表紙をめくった裏側(表紙の裏面、表紙の次のページ)を「表2」、裏表紙をめくった裏側(裏表紙の裏面、裏表紙の1つ前のページ)を「表3」と呼びます。(以下の図のとおりです)

パンフレット、カタログ作成におけるページ番号

ちなみに上の図は左綴じの製本の場合のものですので、右綴じ(縦書用)の製本の場合は左右が逆になると考えてください。

 

本文の数え方はデータ作成者によってバラツキがある

ただし、本文のページ番号の数え方は、表2の次のページを「P1」と数える方や表2をP1と数える方、表1をP1と数える方など様々です。一般的には

「表1」→「表2」→「P1」→「P2」・・・「表3」→「表4」

と数える場合が多いですが、パンフレットやカタログのデザイン、内容によって使い分けることもあります。そのため、印刷する際には印刷会社にページ順を正しく伝えることが必須です。特にカタログなどの多ページ物の印刷は失敗して刷り直すと印刷代がバカになりませんから注意しましょう。