デザインを発注したときに、グラフィックデザイナーや印刷会社に依頼しているにもかかわらず、具体的なレイアウトの指示を求められたり、文字原稿の一言一句まで支給するように言われたりしたことはありませんか?
実はこれ、意外とよくあるケースなんです。発注先の業者によって何故こういうことが起こるのでしょうか。
デザイン料金の内訳
デザイン料金の考え方は業者によって色々あると思いますが、内訳はおおよそ以下のようになります。
作業時間 × デザイナーの時間単価 + 営業マンの人件費 + 営業経費 + 制作会社の利益
営業マンやデザイナーが広告主との打合せに出向かない場合は、営業マンの人件費と営業経費はかかりませんが、デザイナーの人件費や制作会社(デザイン会社や印刷会社)の利益は必ずデザイン料の中から支払われます。
もし印刷会社がデザインを外注していれば、さらに印刷会社のマージンもそこに上乗せされるというわけです。
目安として、A4サイズ片面あたり2万円未満の料金でデザインを請け負う業者は、デザイナーの時間単価が安い、つまりデザイン能力が低かったり経験が浅い可能性が大きいと言えます。
どんなサービスにも相場はありますので、あまりにも安すぎる業者は避けたほうが無難です。
グラフィックデザイナーとDTPオペレータの違い
DTPオペレータとはパソコンのデザイン用アプリケーションを使用してデータの作成や編集を行うスタッフのことです。ここで注意したいのは、「操作ができることとデザイン能力があることとは全く意味が異なる」ということ。
広告業界の中ではグラフィックデザイナーとDTPオペレータは明確に区別されていますが、業者によってはDTPオペレータのことをデザイナーと呼ぶことも多い(特に印刷会社や小規模広告代理店に多い)ので要注意です。
資格が不要な職種なので、経験が浅くてもスキルが不足していても「グラフィックデザイナー」と名乗れてしまうため厄介です。
あとから後悔しないよう、デザインを正式に発注する前に「デザインをしっかりと提案してくれるのか?」「文字原稿もある程度編集してくれるのか?」「イメージ素材などはデザイナー側で用意してくれるのか?」「簡単なコピーライティング等もデザイン料金の中で行ってくれるのか?」などを確認しておきましょう。