チラシの印刷枚数は目的から逆算して考える(数百枚の印刷をオススメしない理由)

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チラシの反応率と印刷枚数

数百枚のチラシ印刷のご注文いただくことがよくあります。もちろん、ご注文いただいているので、そのとおりに印刷するわけですが、集客を目的としてチラシの制作を考える場合、正直、数百枚の印刷はおすすめできません。

なぜなら、集客はほとんど期待できないからです。

 

チラシの反応率はどのくらいか

チラシの掲載内容がよほど魅力的で、見せ方やアピールの仕方も抜群で、ターゲティングが的確で、配布する手段が最適で、タイミングも絶妙だったとしても、チラシの反応率が2桁(数十パーセント)に達することはほとんどありません。仮に非常に恵まれた条件が整っている場合でも、良くて1桁止まりです。

例えば、土用の丑の日に、それはそれは美味しそうに炭火で蒲焼きにされている鰻の写真を掲載しつつ、国産の鰻が他店よりも安い特売価格で近所のスーパーで販売される。そんなチラシが配布されたとします。

土用の丑の日の鰻の消費量はそれ以外の日と比べると圧倒的であることは容易に想像できると思います。そこには明らかな需要が存在します。

また、商品も一般的に安全性が高いという印象がある国産で、チラシから美味しそうな香りが漂ってきそうなくらい食欲をそそり、なおかつ他店よりも安く、そのチラシの店舗も近隣にある。

見る人によっては「買わない理由がどこにある?」というくらいのチラシです。

 

では、このチラシはどのくらいの反響が得られるのでしょうか?

 

このチラシの中心となるターゲット層は主婦層と予想されます。もちろんそれ以外にも独身男性をはじめ、様々な人がターゲットとなり得ることが考えられます。でもターゲット層の人たちが必ずそのチラシを目にするとは限りません。配布方法にもよりますが、せっかく配布したチラシが、その情報を本当に必要としているターゲットの手に渡らないことが非常に多くあることを想定しておかなくてはなりません。その時点でチラシの何割か(多くの場合、半数以上)は無駄になります。

また、このチラシを見た人の中には鰻を食べない人もいらっしゃいますし、外食する人もいらっしゃいます。チラシを見たときは興味があっても、買いに行くまでに至らず、そのチラシのことを忘れてしまう人(これはかなり多い)も多数いらっしゃると思います。実際にスーパーに足を運んでも別の食材や特売品に目移りして献立を変更される人もいるでしょう。ここでもチラシの何割かは(単発の集客という意味では)無駄になります。

さらに、鰻を食べる人の中にも、外国産でもいいからもっと安い鰻を選ぶ人や、別のスーパーのほうが通いやすい人、他店の買い物のついでに買ってしまう人、他店より安いとはいえ鰻を買えるほど家計に余裕がないという人もいらっしゃいます。

他にも、既に買ってしまっている人や、若い世帯などでは親御さんからいただいている場合もあるでしょう。

 

こうして反応率はどんどんと下がっていきます。これだけでなく、他にも反応率を下げる原因はいくらでもあります。あれだけ好条件が整っていると思われたチラシでも、最終的に2桁の反応率を得ることは現実に非常に難しくなってくるということが何となくお分かりいただけるのではないでしょうか?

 

チラシの配布目的から印刷枚数を現実的に考える

業種や商材、その他の様々な条件によって大きく変動しますが、情報量や情報を入手する手段が爆発的に増えた近年、チラシの反応率は一般に1%を下回ることが多いのが現状です。0.何パーセントならまだいいほうで、0.0何パーセントやそれ以下、場合によってはゼロという話もよく耳にします。

仮にあなたの取扱い商材が非常に需要のあるものだったとして、チラシの掲載内容や見せ方、ターゲティング、配布方法、タイミングなどの広告戦略もしっかり考え抜いて、1%の反応率を得るとしたときに、チラシの配布枚数が300枚だったとしたら、単純計算で来店者は3名。それであなたのビジネスは成立するのでしょうか?

 

目標売上額があると思いますので、そのチラシによってどれだけ集客したいのか、また集客しないといけないのかを逆算し、さらにそれだけの人数を集客するためには何枚のチラシを配布しないといけないのかを考える必要があります。

「店舗工事費にこれだけかかるから広告費はこれだけに抑えたい」「人件費やテナント料などで毎月これだけかかるから広告費はこれだけしか出せない」といった事情もあると思います。しかし、集客できなければ事業は成立しません。店舗工事費やテナント料に高い費用をかけるくらいなら、お客様から見えない部分の工事費を減らしたり、賃料を抑えてでも「集客するための予算(広告宣伝費など)を確保する」ことが、事業を継続していくうえでとても大切です。

 

 

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